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ニキビ(お年ですか?)

皮膚の表面には毛穴があり、毛穴の奥には皮脂腺が開口し、皮脂腺で生成された皮脂は毛穴を伝わって、皮膚の表面に分泌されます。ニキビは面ぽう(コメド)からはじまります。面ぽう(コメド)とは毛穴がつまり皮脂がたまった状態のことを言います。肌がざらざらした感じに触れます。はじめは、毛穴が狭くなった微小面ぽうから始まります。実際に眼で見える毛穴がつまった面ぽうには、開放面ぽう(黒ニキビ:メラニン色素や酸化された皮脂などによって黒く見える状態)と閉鎖面ぽう(白ニキビ)の2種類があります。この面ぽうを放置しておくと、面ぽうの中は、皮脂が豊富で酸素が少なくアクネ菌が増えやすい環境のため、数が増えると増えすぎた菌に対抗するために免疫が働いて炎症を起こして赤いぶつぶつ(赤ニキビ)、さらに悪化して膿がたまった膿疱(黄ニキビ)に進展していきます。この時炎症が毛包の外へ広がってしまいます。炎症が拡大して進行すると、皮膚の下に膿の袋(嚢腫)ができたり、硬い盛り上がり(硬結)ができたりします。また瘢痕(毛穴のまわりの組織も壊されてしまい、ニキビ痕として残る)へ移行することもあります。


ニキビは主に思春期にできます。思春期には主に男性ホルモン(テストステロンがジヒドロテストステロンに変換されの分泌が増加することで皮脂腺が刺激され、皮脂の分泌量が過剰になるからです。20代前半から30代前半までには、通常はホルモンの分泌が低下し、にきびは減るか消失します。しかし、最大40%の女性では40代までにきびが残ることがあります。20才以降に出現した場合、ストレス、化粧品、生活習慣などの関与があるかもしれません。


ニキビの悪化はなぜ?

揚げ物など脂っこいものや糖分の高いものを食べすぎると良くないと考えられています。カフェインの取り過ぎ、カプサイシンなどの辛味成分の取り過ぎ、アルコールの飲み過ぎなどは良くないと考えられています。逆にビタミン類、各種ミネラル、コラーゲン、乳酸菌、オリゴ糖、食物繊維は取るように勧められています。和食中心の食事が勧められています。


オイルベースの化粧品とフェイシャルマッサージは良くないと考えられています。低刺激の、ノンコメドジェニック表示のある化粧品が勧められます。


重度の不安や怒りは、おそらくストレスホルモンを刺激することによって、にきびを悪化させる可能性があります。


女性では男性ホルモンと女性ホルモンのバランスのくずれがニキビを悪化させる原因の一つとなります。生理の1週間前あたりは、黄体ホルモン(男性ホルモンと似た作用がある)が増えるため皮脂の分泌が活発になりニキビが悪化します。


問診

いつからニキビができたのか?ストレスは?生活習慣は?化粧品は?便秘は?今までの治療法は?薬の副作用は?


検査

月経周期が乱れて、にきびができたり悪化したりすることがある場合、ホルモンの病気(多嚢胞性卵巣症候群を疑い、ホルモンの検査をしたりします。普通はありません。膿疱を認める場合は、細菌培養検査を行います。


治療

面ぽうを治療できる過酸化ベンゾイル製剤(ベピオゲル)またはアダパレン製剤(ディフェリンゲル)が第1選択となります。または過酸化ベンゾイル+抗菌薬配合剤(デュアック配合ゲル)が第一選択となります。胸、背中にニキビがある場合、ベピオゲルが第一選択となります。重症の場合、過酸化ベンゾイル+アダパレン配合剤(エピデュオゲル)を使用するかもしれません。

ベピオゲル:ニキビの原因菌を殺菌し、毛穴のつまりを改善します。

ディフェリンゲル:毛穴のつまりを改善します。

急性期の3ヶ月を過ぎたら、1年~1年半はベピオゲルなどで維持療法を行います。



抗菌薬外用(ニキビの原因菌が増えるのを抑えます)

ダラシンローション・ゲル。アクアチムローション・クリーム。ゼビアックローション。


抗菌薬内服

ドキシサイクリン(ビブラマイシン)。ロキシスロマイシン。ファロペネム(ファロム)など。抗菌薬は原則として、急性期(最長3ヶ月)までで終了します。


ビタミンB2、ビタミンB6(皮脂分泌を抑えるかもしれません)


漢方薬(漢方薬の味は一般的に苦みや渋みが強く、飲みやすいとは言えません)

炎症のあるにきびには、荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)、清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)、十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)を日本皮膚科学会の「尋常性痤瘡治療ガイドライン2017」では推奨しています。

その他、黄連解毒湯(おうれんげどくとう)、桂枝茯苓丸加薏苡仁(けいしぶくりょうがんかよくいにん)、柴苓湯(さいれいとう):ニキビ瘢痕の気になる方に。


処置

面ぽう圧出(コメド圧出):毛穴につまっている皮脂や角質などを取り除きます。


難治な場合

ケミカルリーピング、フラクショナルレーザー(陥凹性瘢痕)などの治療があります。


予防

前髪、マスクなど顔を覆うのは最低限にした方がいいでしょう。

便秘に気をつけましょう。

ストレスが少なくなるようになるだけ対処してください。

帰宅後はメイクをすぐ落としましょう。

洗顔は洗いすぎ、力の入れすぎに注意してください。

洗顔後の保湿に気を配りましょう。

サンスクリーン剤は、ノンコメドジェニック表示があるものにしましょう。

十分に睡眠をとりましょう。



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