おへそが赤く腫れています。痛くて、しるが出てきます。臍炎(さいえん)とは?-大和クリニック-木更津市の泌尿器科

臍炎 とはどういうものですか?

おへそに細菌などが感染して起きます。おへそが赤く腫れたり、痛くなったり、膿が出たりする病気です。臍炎は、主に新生児の疾患であり、臍および周囲組織の圧痛、紅斑、および硬結を特徴とします。早い段階では、表在性蜂窩織炎のみを発症する可能性がありますが、治療しないと腹壁全体にまで進行する可能性があります。大多数の新生児では臍の周りに限られています。しかし、急速に全身感染症に進行して死亡する可能性があり、推定死亡率は 7% から 15% です。発症率は0.7%と、先進国では珍しい病気です。しかし、発展途上国では、病院で出産される新生児の発生率は 8% に近づきます。主な病原菌は黄色ブドウ球菌、 化膿連鎖球菌、および 大腸菌、肺炎桿菌、 ミラビリス プロテウスなどのグラム陰性菌 です。新生児期以降の臍炎はまれです。

臍炎 とはどうして起こるのですか?

へその緒が取れた後、しばらく赤ちゃんのおへそはジュクジュクした状態です。しかし、消毒を続けていれば1~2週間ほどで乾くのが通常です。この乾燥するまでの間に何かしらの細菌が侵入するとおへそに炎症(赤くなったり、痛くなったり、腫れたり、膿がでたり)を起こします。これが臍炎です。原因は黄色ブドウ菌などの細菌感染です。へその緒の根元がおへその中に残ってしまい、その一部残った組織が増殖することでいぼのようなしこりが生じます。これが臍肉芽種です。臍炎と同じように放置していると細菌感染しやすいです。新生児以降では、擦ったりひっかいたりしてできた傷に感染し、炎症を起こすこともあります。おへそを良く洗わなかったため、あかがたまったり、おへそが深くて良く洗えなかったりすると起こりやすくなります。 

臍炎 を繰り返すときはどのような病気を考えますか?

臍炎がなかなか治らない、何度も繰り返す、膿瘍(のうよう:膿がたまる)を形成するなどの場合は、臍の緒の遺残(いざん)組織(尿膜管や臍腸管など)の感染を疑います。胎児の腸と臍帯(へその緒)は胎生早期の胎児への栄養供給のため、臍腸管でつながり、膀胱は胎生早期の老廃物を母体側へ排泄するため、臍帯と尿膜管でつながっています。ふつう臍腸管や尿膜管は生まれるまでに無くなりますが、無くならず残っていることがあります。完全に残っているとおへそから腸液や尿が出てきますが、完全に残ることは極めてまれで、多くは一部だけ残る場合で、ポリープ様の腫瘤形成や炎症を起こし気づかれることが多いです。尿膜管遺残はまれに癌になることもあります。

臍炎 の検査はどうしますか?

尿膜管遺残などが疑わしい時は、超音波検査、CT、MRI、臍部に瘻孔を伴う場合は瘻孔造影検査などで検査をします。

臍炎の治療はどうするのですか?

膿に対する処置と抗生剤の外用、内服、注射などで治療します。新生児の場合は、臍炎の治療には広域非経口抗生物質が必要になる場合もあります。

膿瘍、 尿膜管遺残 、臍腸管遺残ある場合はどのように治療しますか?

治療は手術による遺残組織の切除を必要とします.感染を起こしている場合は、抗菌薬投与(膿瘍形成があれば切開排膿を必要とする場合もあります)による治療で感染を治めた後に手術を行います。

尿膜管遺残に発生する腫瘍はどのようなものですか?

尿膜管遺残から発生するがんは尿膜管腫瘍です。尿膜管癌は血尿を主訴とすることが最も多く、通常泌尿器科を受診されます。ほとんどが膀胱頂部に発生し、全膀胱癌の0.5%以下と非常に稀な腫瘍です。症状の多くが血尿や膀胱刺激症状ですが、腫瘍が膀胱外部に発育するため症状に乏しく、発見時は既に進行している場合が多いです。組織学的には腺癌の頻度が90%と最も高く、粘液性腺癌がそのうち70%を占めます。通常の膀胱癌は移行上皮癌(尿路上皮癌)です。通常の膀胱癌より局所浸潤傾向が強く、術後局所再発が40%と高率に認められます。局所浸潤がんの5年生存率は20~40%と予後不良です。

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